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清流劇場2017年10月公演
『メアリー・ステュアート Maria Stuart』

2017年10月19日(木) ~ 22日(日)

​       @AI・HALL 伊丹市立演劇ホール

おかげさまで無事に終演いたしました。
​沢山のご声援、そしてご来場誠にありがとうございます!

二人の国王が争えば、憎しみで世の中は二つに割れ、

復讐の神々がのさばるようになる。

これが呪わしい国王の運命。

Das ist das Fluchgeschick der Könige,
Daß sie, entzweit, die Welt in Haß zerreißen,
Und jeder Zwietracht Furien entfesseln.




原作:フリードリヒ・シラー
構成・演出:田中孝弥
翻訳:岩淵達治
ドラマトゥルク:柏木貴久子

出演:林英世・西田政彦(遊気舎)・上田泰三(MousePiece-ree)・    髙口真吾・阿部達雄

竹田朋子(演劇集団よろずや)・倉増哲州(南森町グラスホッパーズ)・オオサワシンヤ

音楽・演奏:仙波宏文
特別協力:森和雄・大野亜希


会場:AI・HALL 伊丹市立演劇ホール
〒664-0846 兵庫県伊丹市伊丹2-4-1 TEL:072-782-2000
WEB:http://www.aihall.com/
*JR宝塚線(福知山線)伊丹駅下車、西側スグ。
*阪急伊丹線(塚口駅より乗り換え)伊丹駅下車、東へ徒歩7分。


公演日程:2017年
10月19日(木)19時
10月20日(金)19時
10月21日(土)15時(終演後、アフタートークがあります)→出演者はwebで公表します。
10月22日(日)15時

(日本語による上演です。ドイツ語の字幕はありません。ohne deutschen Untertitel)


入場料金:日時指定・自由席
前売券4,000円 当日券4,300円
ペアチケット7,600円
U-22券2,500円(22歳以下の方を対象。要・証明書提示)
シニア券3,800円(65歳以上の方を対象。要・証明書提示)
(ペアチケット・U-22券・シニア券は、前売発売のみとなります。)
*開演1時間前より整理券を発行、開場は開演の30分前です。
*小学生以下のお客様はご入場になれません。
*作品上演中のご入場は制限させていただく場合がございます。
*会場内での飲食喫煙・写真撮影は禁止です。

 

チケットのご予約は以下のフォームよりお願いいたします。

https://ticket.corich.jp/apply/84762/010/

(倉増専用フォーム)


★当日券のお客様は、開演10分前からのご入場となります。
★当日精算券のお客様は、あらかじめお名前とご来場日・人数を倉増宛(nanmori.g@gmail.com)にお知らせください。

ご連絡がない場合は、開演10分前からのご入場となります。


お問い合わせ:
清流劇場 E-Mail:info@seiryu-theater.jp
      WEB:http://seiryu-theater.jp

 『メアリー・スチュアート』WEB頁:

 http://seiryu-theater.jp/archives/3953


スタッフ:
舞台監督:K-Fluss 舞台美術:内山勉 舞台美術アシスタント:新井真紀

照明:岩村原太 照明アシスタント:塩見結莉耶 照明オペ:木内ひとみ

音響:上野智也(㈱夢咲) 衣装:植田昇明(kasane) 小道具:濱口美也子

写真:古都栄二(㈲テス・大阪) ビデオ:㈱WAVIC

WEB・制作協力:飯村登史佳 宣伝美術:㈱cursor(カーソル:岡田ゆうや)

ビジュアルヘアメイク(フライヤー表面):KOMAKI(kasane)

協力:一心寺シアター倶楽・ボズアトール・座・九条・㈲ウォーターマインド

(有)ライターズ・カンパニー・㈱舞夢プロ・イズム・アティチュード
丹下和彦・市川明・津田保夫・堀内立誉・佐々木治己・川口典成・嶋田邦雄・山下智子・森岡慶介・居原田晃司

制作:永朋 企画:清流劇場

□作家紹介
フリードリヒ・シラー Friedrich Schiller (1759~1805)
ドイツの詩人・劇作家。
南ドイツのヴュルテンベルク公国領、ネッカー河畔の小さな町マールバッハの生まれ。領主カール・オイゲン公に強制されてカール学院(軍人官吏養成学校)で法律、医学を学ぶ。卒業後はシュトゥットガルトの連隊付き医官となる。18世紀後半の文学革新運動「疾風怒涛Sturm und Drang」の影響を受けて、在学中に書いた処女戯曲『群盗』がマンハイムで初演(1782)され、大成功を収める。のち故郷を離れてドイツ各地を放浪。歴史研究やカント哲学・美学の研究を経て、ゲーテと並ぶドイツ古典主義文学の代表者となった。1799年にヴァイマールに定住。1805年、長年患っていた肺の病により死去。
作品に『群盗』、『たくらみと恋』、『ドン・カルロス』、『ヴァレンシュタイン』三部作、『オルレアンの少女』、『ヴィルヘルム・テル』、評論『素朴文学と情感文学について』、詩『歓喜に寄す』(ベートーヴェンの交響曲第九番)などがあり、自由を求める不屈の精神が描かれている。


□あらすじ
スコットランド女王メアリー・ステュアートは、夫・ダーンリー王殺害を問われ、従姉妹にあたるイングランド女王エリザベスのもとへ逃れた。ところが、エリザベスよりも正統な王位請求権を持つとされるメアリーは、直ちに幽閉される。エリザベスの安泰を願う議会は「エリザベス女王暗殺計画」にメアリーが関与したとして、一方的な裁判を行い、死刑を宣告する。しかし、死刑執行命令書への署名を求められたエリザベスは、血縁者殺しの汚名を避けたい思いから署名をためらう。やがて、メアリーはレスター伯の計らいでエリザベスとの対面を許されるが、両女王の誇り・嫉妬・敵対心が露呈し、二人は決裂する。メアリーの恩赦の道は閉ざされる。エリザベスは政治的な理由ではなく、メアリーとの対面によって、自尊心を傷つけられたため、死刑執行命令書に署名する。メアリーは「女王暗殺計画」への関与という不当な罪による処刑を、自身が若い頃に犯した罪(夫・ダーンリー王殺害)の罰として受け止め、死に赴く。処刑の後、この「女王暗殺計画」にメアリーが関与していなかったことが判明する。寵臣にも去られたエリザベスは、移り気な家臣や国民が、やがて向けるであろう自身への非難の眼差しを予感しながら、毅然と立ち尽くす。



□清流劇場代表・演出 田中孝弥コメント
16世紀の実在の人物、スコットランドの女王メアリー・ステュアートとイングランドの女王エリザベスをモチーフに書いたシラーの歴史劇を上演します。この作品は、メアリーが処刑される最期の日々を、濃密な数日間に構成した悲劇です。しかし、ノンフィクションのドラマではありません。

日本でも歴史に素材をとりつつ、一部フィクションを取り入れて、より魅力的な世界を書く作家さんがいらっしゃいますよね。シラーという作家も同様で、歴史を素材にした演劇、つまり、完全なオリジナルではなく、ある一定の枠組み(制約)の中で、フィクションを交えつつ書いた作品がこの『メアリー・ステュアート』です。

ですから、史実にはないキャラクターを一部登場させ、史実にはない人間関係も組み込まれています。いわば、フィクションとノンフィクションが混ぜ合わさったハイブリッドな演劇と言えます。この混ぜ合わせの塩梅が絶妙です。たとえば、この作品でよく言われる《見せ場》の一つに、物語中盤に配置されているメアリーとエリザベスの両女王が対決するシーンがあります。しかしこれも、実際の歴史では二人は出会わなかったようです。史実にはないこの女王対決は、誇りと嫉妬が渦巻き、激しい人間の感情が発露します。一見、「魚売りのおかみさんのケンカ」にも見える、この自然な感情の発露も、《生きにくい世の中》をより良く《生きる》ためにシラーが考え出した手立てだったのかも知れません。

シラーは子供の頃から優秀だったため、故郷の領主オイゲン公の命により、本人の意志とは異なり、厳しい学校に入れられ、軍医になることを強いられました。そして、密かに書いた戯曲『群盗』が評判になっても、「権力に対して反抗的だ」という理由で、書く行為も禁じられたようです。シラーは生涯にわたって《自由》を求めていました。若い頃は《身体的な自由》を。やがて、《精神的な自由》を。

シラー成熟期に書かれたこの物語はメアリーの死とエリザベスの孤独で幕を閉じますが、このハイブリッドな歴史悲劇は《人間の真実》に迫り、生きていく上で不可欠な《精神的な自由》を描き、作家自身もこの作品を通して《より良く生きる》ための支えにしようとしたようにボクには思えます。今からボク自身も上演が楽しみです。

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